四股立ちによる股関節の締め

移動基本にしても、形で次の挙動に移る際にも大切なのは重心の移動である。

普通に考えると、この重心というのは右か左のどちらかに掛かっており、
つまり、片足は動かさない軸足、もう片方は動かす足となっている。

この軸足というのが厄介で、例えば平安初段の三挙動目の180度回転では、左足が回転できずに残ったままで、最後の最後にようやくカカトを中心に回転できる。

理想は両足を同時に動かせるようにすること。

何とかそれが出来ないかと考えていたところ、
大切なのは股関節の締めだということが分かったが、
今日発見したことは、次の動作に移動する際に四股立ちになるというもの。

四股立ちで両足の中心に重心が来ると両足ともカカトやつま先を動かすことが出来る。
この四股立ちは、お腹を少し凹ませて股関節を縮ませるようにして行う。
また、四股立ちになった時に両手の準備動作は終えておく。

つまり、両足と両手を、お腹を凹ませた瞬間に全て同時に動かすようにする。

ちなみに立ち方は騎馬立ちではなく四股立ちの方がやりやすい。
四股立ちだと両足のつま先が外を向いているため、股関節を縮めやすいからである。

騎馬立ちの際に、膝を張れ!とよく教わったが、実は膝を張る目的は股関節を縮めることであり、逆に股関節を縮めるようにすると自然と膝が外に張りやすくなるのではないかとも思う。

今まで、鉄騎初段の波返しのように足を動かすというのを意識していたが、これも結局は股関節を縮めるための動作であることに気付いた。

大切なのは次の動作に移る際に股関節を縮めることであり、
お腹を凹ませるのも波返しをするのも、全てはこのための手段だということが分かった。

武術研究家の長野峻也さんの書籍の中で、古典芸能の能の歩き方のようにソロリソロリと歩き、その際に両腰の出っ張っているところを押すと腹圧が掛かるという旨のことが書かれていたが、この動作は腹圧のみならず、股関節を締めることにも繋がり、実際に股関節を締めながら歩く方が歩きやすいような気もする。

また、股関節を縮めたまま歩くと、後ろ足のカカトを浮かさずに歩けるような気もする。

今日、股関節の締めを意識して練習していて難しかったのは、どちらの足を動かして四股立ちになればいいかが分からないことであり、また、逆に両足ともカカトを動かして内股になるように動く方がやりやすい動作もあり、どの動作に対して、どのような足の動かし方をすればいいかがまだ分かっていない。

また、これはあくまで下半身の動きであり、その際に上半身をどのように動かすのが最適かもまだ考えられていない。

まずはこの股関節の締めを中心に練習していく。
慣れてくると上半身など他の部分にも意識を回すことができるようになるので、
まずは股関節の締めを当たり前のようにできるよう、練習していこうと思う。

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